上海フェリー 蘇州号 復刻2007 01 21
上海フェリー 蘇州号 復刻2007 01 21
(注) 2009年10月18日より上海港のりばは、上海港国際客運中心 (上海港国際クルーズターミナル) に移転しています。
旧のりばの近くです。
上海市東大名路500路
上海国際輪渡有限公司 「蘇州号」 は中国船、乗組員も中国人。
DATE: 01/21/2007 17:40:20
上海フェリー蘇州号 その1
【上海港ターミナル移転】
上海港フェリーのりばは「外虹橋フェリーターミナル」から、黄甫江を少し下流の「国際クルーズターミナル」に移転しました。
【乗船準備】
東京基準で最低3泊4日必要 (往きAIR 帰り船の場合)
第1日 成田空港→上海浦東(プドン)空港
(上海市内ホテル泊)
第2日 「蘇州号」上海港国際クルーズターミナル発 (船中泊)
第3日 終日航海 (船中泊)
第4日 午前 大阪港国際フェリーターミナル着
手配するもの
航空券 成田→上海 片道航空券
ホテル 上海市内1泊
乗船券 上海→大阪片道乗船券 上海フェリー㈱(大阪)
(所要料金負担で乗船券を郵送して貰える)
【上海港のりば】
上海市内中心部、南京東路から徒歩で約30分、タクシーで10分以内。
黄甫江(こうほこう) に面して、バンド(外灘) の少し下流にあります。
※新しいのりば
上海港国際客運中心(上海港国際クルーズターミナル)
上海市東大名路800号(高陽路口)
(TEL) 021-65952299
【乗船窓口】
※中国側窓口 所有会社 / 中国側代理店
上海国際輪渡有限公司
上海市東大名路908号金岸大厦15楼
(TEL) 021-65375111 (日本語対応可)
※日本側窓口 日本側代理店
上海フェリー㈱(合弁) 大阪市中央区
(TEL)06-6243-6345
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DATE: 01/22/2007 13:49:50
上海フェリー蘇州号 その2
【アクセス】
中心街南京路のホテルからも、黄甫江 (こうほこう) 対岸の浦東 (プドン) 地区のホテルからも、停泊中の本船が見えます。
南京路からタクシーなら10分以内で、上海港国際クルーズターミナルに着きますが、年配者の中には途中にある外白渡橋(ガーデンブリッジ) の観光目当てに、徒歩でアクセスする方も見受けられます。
南京路から黄甫江へ出て中山東1路を左折、このまま徒歩5分程度でガーデンブリッジを渡ります。
渡り切ったら右折して東大名路を進むと、右手に蘇州号が見えて来ます。
ガーデンブリッジは旧橋の隣に新しい橋がかけられ、それぞれ一方通行で利用されています。
【出国乗船手続き】
①上海港施設利用税支払 22元
②出国審査 出境登記証の記入が必要
③税関審査 客行李申告単(入国時の控)
④乗船券とパスポートを船社カウンターへ
【出港 下流へ河川航行】
「蘇州号」は船首を上流に向け、右舷付けで接岸しています。
黄甫江の川幅は、この辺りで800m程、間断なく続く通行船の合間をぬって、タグボートを使って回頭し下流に船首を向けます。
ここから東シナ海へ出るまでには4時間を要します。
先ず黄甫江を下りますが、川幅は300~400m位と上海港辺りより狭くなります。
手に取るように見える両岸の風景を楽しめます。
2時間で長江(揚子江) へ、ここを右折して外海迄が更に2時間。
川幅は約4キロ、対岸が遠く霞んで海と見間違うほどに、茶褐色の水の色も確かめましよう。
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AUTHOR: ささにしき
DATE: 01/22/2007 20:33:18
長江の幅は4kmもあるのですね。
1800年も前に、この川を挟んでの大合戦があったと考えただけで、雄大な長江の流れに感動です。
実は「史記」や「三国志」といった古代中国の話が好きなので、「三国志」劇中に出て来る「赤壁の戦い」の合戦地である長江等の由緒ある場所にも行ってみたいと夢見ておりました。
中国大陸の壮大な景色をこの目で見てみたいですね。
こちらの夢は叶えるのがかなり難しいので、宝くじでも当ったらと考えています。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 01/22/2007 21:42:01
着発ご苦労さまでした。
上海航路は現役世代には時間的に厳しいですが、「一生に一度」は是非ともどうぞ。
「赤壁の戦い」、某放送局でたびたび登場していますので、歴史通ならずとも知っております。
帰りは天津→神戸「燕京」で、宝くじ当たりますように。
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DATE: 01/23/2007 07:28:00
上海フェリー蘇州号 その3
【退船操練】
午後、昼食も済んで寛いでいる頃、退船操練の召集がかかりました。
全員救命胴衣を持ってエントランスに集合です。
ライフジャケツトを着用できないお客もあって、暫しクルーが手伝ってジャケットの着用タイム、実際にやっておいて良かったという感じがします。
緊急時にこんな余裕はない筈。
着用が完了したところで、整然とライフボートのりばまで歩きます。
脱出時のルート確認が出来たところで操練終了ですが、結構楽しそうでした。
【食事】
蘇州号の運賃には、航海中2回の朝食代が含まれていることは知られていますが、これが実に簡単なもので、誰しもが期待はずれで意気消沈、唖然。
3日目の朝食時には、レストランに来ない人も多い感じです。
北方系の中身が無い小さな饅頭、点心、フルーツ、まあおやつ程度、量が徹底的に少ない。
有料でも良い、それよりしっかりしたものを望むのは、私だけではないでしょう。
中国人の朝食は、日本人以上に充実していることからしても。
上海港の出港時刻は潮位の影響を受ける関係から、通常10:00から14:00の間で変更されますが、今日は11:00出港、出港後1時間で昼食時間です。
昼食と夕食は中国料理のアラカルトメニュー。
こちらは値段も安く美味しいもので、朝食とは正反対に評価出来ます。
レストランの他にスペシャルレストラン&バーがあり、こちらは閑散期には利用出来ません。
レストランはカフェテリア方式の構造になっていますが、通常はメニューから選んでのテーブルサービスで運営されています。
中国船ならではの酒類に、興味をそそられるお客も多そうです。
私にとっての一番は青島ビールの大瓶でした。
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DATE: 01/24/2007 02:44:56
上海フェリー蘇州号 その4
【食事】
中国料理といえば「○○と△△の炒めもの」がメニューの主力ですが、本船も例外ではなく料理の中心は炒めものです。
一品(日本でいう中盆)の価格は400円から500円程度と、安価で美味しいです。
この料理を2品と白いごはん、という風な頼み方をしました。
このレストランがホテル系企業の要員で運営されている為、中国の街中の本場料理といった、濃厚あるいは強烈な味付けではなく、日本人にも合うあっさり系で、中国料理が好きな私には物足りないくらいです。
例えて「牛肉と玉ねぎの炒めもの」材料のカットの仕方が小さめで、ショボイ感じ、値段と照らして得した感じはもちませんでした。
「和食系は無いの ?」と聞かれれば、ありません。
「○○飯、○○麺」、香港や台湾、中国本土の街中でよく見かける、このご飯や麺に料理を載せた、日本でいえば「どんぶり」ものが安価で良いのですが、メニューには殆どなし。
が、食べている中国人はいましたので、裏メニューかな。
スープは1人前の小さなものなし、350円からあるスープメニューは、4人分の大きなスープ椀で出されます。
350円なので1人前かと確認したのに。
勿体ないので必死に飲み乾しましたが、でも350円で大きな器のスープは安い。
中国人はスープを料理すべてが食べ終わってから、スープだけ飲む食習慣があり、黙っているとスープだけいつまで経っても持ってこないので、催促しましょう。
日本人はスープと料理を一緒に食べる、くらいの知識はもっていて欲しいもの。
このスープ4人分と、青島ビール大瓶1本、ぜひお試しください。
液体的満腹感を味わえますです。
日本の中国料理レストランでは、定食なるものがあり、料理選びさえすればセットで出てきて、便利で食べ易いのですが、メニューにはこの定食がなし。
つまり自分で組み合わせを考えなければなりません。
スペシャルレストラン&バーは一部が回転テーブルになっており、コース料理も食べられます。
本船は中国船です、乗組員は全員が中国人、昼夜ともに中国料理しかありません。
これをはっきり認識して乗船なされたく。
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AUTHOR: カッチン
DATE: 08/06/2007 13:13:30
TITLE: スープの怪
「液体的満腹感」ですか。適切な表現ですね。
それにしても、中国の人は料理の後でスープとは知りませんでした。
まだまだ、勉強不足です・・・。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 08/06/2007 14:53:18
TITLE: 「飛鳥」 の上海大連に比べたら
ホンのお遊び程度なのですが、「青島ビール」 の大瓶は中国船ならではで、感激しました。
2昼食、2夕食 「青島ビール」 大瓶のお世話になりました。
中国船は運賃に朝食 (2食) が含まれていますが、これはハズレです。
知らないお客は1日目の朝食はレストランに出向きますが、2日目は来ない人が多く、レストランはガラガラ。
有料でも良い、しっかりした朝食を提供して欲しいものです。
日本と東アジア諸国の違いのひとつに、日本人には及びもつかない程に、朝食をしっかりとりますし、町中に安価な朝食を食べる場所があります。
東南アジア旅行の大きな楽しみでもある朝食、それが裏切られたわけですから、非常に残念です。
最近日本でも朝食見直されるようになってきて、朝食の外食場所が少しずつではありますが、増えていることは遅ればせながら、歓迎しましょうか。
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DATE: 01/25/2007 06:49:14
上海フェリー蘇州号 その5
船内配置
【Aデッキ】貴賓室 2名×2室
特等A室 2名×6室
特等B室 4名×10室
特等C室 1名×6室(インサイド)
展望風呂(浴室とは言わない)
【Bデッキ】1等室 5名×10室
売店・免税店 ラウンジ(船首展望) ゲームルーム
スペシャルレストラン・バー カフェテリアレストラン
【Cデッキ】2等A室 5名×22室
2等B室(和) 14名×1室
2等B室(洋) 36名×1室
インフォメーション 麻雀室
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AUTHOR: わん
DATE: 01/25/2007 23:04:51
こんばんは。
上海航路のお話、興味深く拝見させて頂きました。とても参考になります。行きたいと思ったのですが、昨年秋に思い立ったら志布志寄港(団体で混むのが嫌、上海入港が遅い)だったのでまたの機会にと流したら、その後、同行者の仕事が忙しくていまだに実現できません。是非機会を見つけて利用してみたいと思います。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 01/26/2007 00:48:52
わんさん 是非是非一度 お願いします。
神戸(大阪)~上海「新鑑真」
神戸~天津「燕京」
下関~青島「ゆうとぴあ」
こちらも併せてお願いします。
一度乗ってしまえば国内フェリーと同じ、何も難しいことはありません。
その都度ビザを取得していた過去に比べれば、ビザ不要だけでも金銭的、手続き的にも格段に乗りやすくなっています。
上海下関フェリーは依然として貨物専用で、発着港も大倉港に変更されています。
大倉港は長江を黄甫江へ入らず、そのまま更に上流へ遡ったところにあります。
現時点では対象外としてお考え下さい。
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AUTHOR: わん
DATE: 01/26/2007 23:38:27
ロスの少なくなるように、たとえば蘇州号で日曜に上海に着いてから、月曜発の燕京やゆうとぴあで帰れればと考えますが、中国は広いので中国内での移動に自信がありません。とりあえずはロスになって割高でも片道飛行機から考えてみたいと思います。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 01/27/2007 01:01:10
中国国内線の航空券発券端末は、4~5年前頃から急速に広がり始めました。
4つ星、5つ星クラスのホテルには、大抵旅行社のカウンターがあって、わざわざ街中へ旅行代理店を探しに行く必要がありません。
とにかく最初は片道成田→上海を AIR 利用した場合でも、一度ホテル内の旅行社カウンターに立ち寄ってみて、今日明日のチケットを入手できるか、練習がてら聞いて見るのも良いかも知れません。
言葉は、紙に漢字を書いて通じます。
泊まっているホテルに旅行社カウンターがなければ、近くのホテルに立ち寄れば良いです、どこも1階にあります。
係員1人だけの小規模なカウンター形式の店舗が多いです。
中国国内の移動で、長距離列車は切符を買うのが難しいので、対象外にした方が良いです。
移動に時間もかかりますし。
幸いなことに国内線航空券は当日でも買えますので、この利用が唯一ベストな方法でしょうか。
但し、中国の国民的な休日で民族大移動の時期に出くわさないことが、大原則です。
例えば旧正月、その他にもありますので、一度ガイドブックをご覧あそばせ。
日本国内の中国専門旅行社でも、事前に中国国内線の航空券を買えます。
1区間当り5,000円程度の手数料がかかりますが、出発前にチケットが手元に届きます。
あまりお勧めしませんが、こういう手段もあるということで、ご参考までに。
ご同行者のご都合がつくと良いですね。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 01/27/2007 01:10:20
わんさん
日本国内でネット上から、中国国内線のチケットが予約可能かどうかについては、経験がないのでお伝えできません。
暇な折にお調べ下さいまし。
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AUTHOR: わん
DATE: 01/29/2007 21:06:54
航空会社のマイレージ特典航空券が往復で1年間有効で、変更もきくようです。1年以内に2回出撃すれば例えば
1回目
日本→上海(飛行機)
上海→大阪(蘇州号)
数ヵ月後、2回目
神戸→天津(燕京)
北京→日本(飛行機)
といけば効率良く、安くいけるかと思案しました。
いろいろな情報、ありがとうございました。
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AUTHOR: 定期船
DATE: 01/29/2007 22:49:01
中国航路への思い入れ、敬服致します。
航空券を上海から北京に変更できれば、ベストではないですか。
往復船の場合、確かに効率は良いのですが、1週間もかかりますので、片道AIR で最短4日も、ありかなと思います。
私もわんさんに4航路すべてを制覇して頂きたいと、強く希望しております。
前にも一度メールでお話したことがありますが、天津と北京の関係を確認しておきます。
往きに神戸→天津の場合、船内予約の北京行き高速バスで、所要3時間30分、その日の内に北京市内に到着できます。
ターミナル前から、天津市内行きのバスも出ています。
こちらは予約不要です。
逆に天津→神戸で乗船する場合は、天津市内に前泊する必要があります。
北京市内前泊では、時間的に到底間に合いません。
天津市内→天津新港フェリーターミナルまでも、距離があり時間がかかります。
タクシー利用の場合、所要時間1時間20分ほど、料金100元くらいかかります。
「燕京」公式サイトでは天津駅→唐沽駅を電車で所要30分、ここからタクシー利用を勧めていますが、この場合も前日に天津駅の切符売り場と、のりば入口などを確認しておくことをお勧めします。
すべての航路に共通していることは、乗船受付時間が出港1時間前に締め切られますので、時間には充分に余裕をお持ちください。
同じ国際航路でも韓国や台湾とは、格段に違う充足感に浸れます。
2~3年かけて、じっくりチャレンジなさって下さい。
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DATE: 01/26/2007 06:05:29
BODY:
上海フェリー蘇州号 その6
展望風呂は1等以上の船客専用で、2等船客には浴室はおろかシャワー室もありません。
長江を行き来する中国定期旅客船には、1等から6等までの船室等級があり、等級により立ち入り禁止区域があって、これらは至極当然のこととして扱われています。
船とは元来そういうものでした。
団体客を乗船させる為に、鹿児島県志布志港へ臨時寄港する便があります。
当然のことながら、団体乗船でお客が増え混雑します。
当該便は、公式サイトで分かります。
船内ビザ(査証)は中国船特有のもので、中国国際旅行社社員が乗船しており、乗船券購入の際に船内取得の予約をしておけば、船内でビザを取得できるサービスでした。
便利でしたが、料金は事前に旅行代理店で取得する場合と比べて、倍近いボッタクリでした。
現在は、一般の場合ビザの必要がなくなりました。
船内通貨は自動販売機も含めて、「日本円」しか使えません。
クレジットカードは使用出来ません。
日本から乗船する場合、上海到着後ホテルまでのタクシー代など、人民元への両替が心配でしょうが、上海港ターミナルでは船の到着時に銀行が営業していますので、ここで当座の両替が出来ます。
船内は日本円のみの通用ですし、出発前に両替して準備する必要はありません。
帰りも船の出港に合わせて銀行が開きますので、元→円の再両替が出来ます。
再訪問の予定がある方は、手数料を支払ってわざわざ円に戻さず、そのまま次回に使用する方が得策です。
かつては、使い残した元を日本へ持ち帰ることが、法的に違法とされた時代もありましたが。
給湯給茶器、24時間利用出来ますし、カップラーメン客ここにもいます。
日本から乗船する場合、事前に乗船場所(大阪国際フェリーターミナル)まで宅配便で、荷物を送っておけますが、受け取りは乗船当日に限られます。
船舶公衆電話は航海中いつでも、日本国内と通話できます。
上海を出港して2日目夕刻には九州西岸の甑島列島が見えて来て、国際航路気分が打ち砕かれてしまいます。
ここからは九州南~大阪の国内航路と同じ、楽しい国際航路が終りに近づいていることで、チョッピリ嫌な気分になったりもします。
いっそ早く到着した方がなんて考えにもなりますが、そんな九州西岸からの上海航路もありました。
長崎上海国際フェリー㈱が1996年(平成8年)3月から、長崎~上海航路の運航を始めました。
就航船は元琉球海運「ごーるでんおきなわ」を改造して、「長崎上海号」(11,008屯)の船名で投入されました。
こちらは日本が見えて来たらそこが到着港、片道28時間、船中1泊の乗りやすい航路でした。
大正から昭和の戦中まで、日本郵船が運航していた長崎~上海定期航路の、伝統の足跡をなぞる航路でしたが。
今既に無く。
(蘇州号おわり)
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